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270話

「燕はわたしたちに気づいていなかった。私が彼女の側まで歩み寄って初めて、彼女はふと振り返り、私を見ると同時に遠くにいる副校長の姿も目に入った。

私も彼女の視線を追って振り返ると、副校長は私たちに意味ありげに微笑み、そのまま管理棟へと歩いていった。

この笑顔、あとどれくらい続くのだろうか?そう考えていた。

「二虎、今日は早いのね?」

「ああ」

周りに人がいないのを確認すると、私はすぐに彼女の手を引いて、教学棟の北側の壁の角に連れていき、彼女を隅に押し付けて激しくキスを始めた。

沈佩雅の言った通りだ。容姿や雰囲気は燕と彼女では雲泥の差がある。

でも若さは燕の最大の武器だ。彼女の唇にキスをしても、体...