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855話

「うわっ、なんだこの臭いは?」外から吹き込んできた風と共に異臭を感じた白雪湘は鼻をしかめた。

「たぶん僕の身体からの臭いだと思う。今朝、薬を塗ったから」林小涛は少し気まずそうに言った。

林小涛は自分の身体から漂う薬の匂いが白雪湘の鼻を突いたのだろうと思い、説明せざるを得なかった。

「あなたが入ってきた途端に変な臭いがしてたと思ったわ。最悪。出ていきなさい!」白雪湘は露骨に嫌悪感を示した。

そう言うや、彼女はこれ幸いと林小涛を外へ押し出し始めた。

「雪湘姉さん、押さないで。自分で出るから」林小涛は一言二言で追い出されるとは思っていなかった。特殊な体質や才能を持つ女性は、性格や気性も特殊...