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810話

林小涛は血罂粟の勢いの激しさを見て、もはや彼女の突進を受け止める勇気はなかった。まずは鋭い矛先を避けるのが最良の選択だ。そこで、彼は身をひるがえして逃げた。

血罂粟は力を入れすぎて、林小涛を一突きで仕留められず、短剣は彼の背後の木に刺さった。

林小涛は血罂粟がまだ短剣を引き抜いていないすきに、彼女の腹部に向かって蹴りを放った。

「あっ——」血罂粟は林小涛の蹴りを腹部に受け、後ろに吹き飛ばされた。短剣は木の幹に残されたまま、引き抜くことができなかった。

林小涛はこの貴重な反撃のチャンスを掴み、素早く木の幹に刺さった短剣を抜き取り、血罂粟に向かって猛然と突進した。

空中にいる血罂粟は、林...