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539話

しかし、今の彼はまだ極度に衰弱しており、林小涛に感謝の言葉を伝えたくても話す力さえ残っていなかった。

「小柔、薬箱と抜弾道具を持ってきて。今すぐ負傷者に抜弾手術をしなければ」林小涛は呆然と立ち尽くす林小柔に言った。

「え?ここで抜弾手術をするの?」林小柔は驚いて尋ねた。

「ああ、抜弾道具を貸してくれないか」林小涛は言った。

「あなた、本当に抜弾手術ができるの?」林小柔は心配そうに聞いた。

「できるよ、早く道具を頼む」林小涛は自分が医者ではないことを理解していた。負傷者に抜弾手術を施すことは世間を驚かせる行為だろう。だから林小柔のくどくどとした質問にも腹を立てなかった。

「わかったわ...