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447話

林詩詩は林小涛の苦しげな声を聞いて、驚愕した。顔を上げると、彼の右足の付け根から血が滴り落ちているのが見えた。思わず大声で叫んだ。「小涛——!」

その瞬間、もう一斉の銃弾が飛んできた。林小涛は急いで林詩詩を抱き上げ、隣の個室のドアに体当たりして中へ飛び込んだ。

銃弾は林小涛と林詩詩の服をかすめて通り過ぎた。

個室に入った二人は、床に倒れ込んだ。

まだ動揺が収まらない林詩詩は、自分を救うために撃たれた林小涛を見て、涙ながらに言った。「小涛、ごめんなさい。私のせいであなたが…大丈夫なの?」

「姉さん、大したことないよ。泣かないで。太ももに一発食らっただけだ。死にはしないさ」林小涛は慰める...