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438話

韓氷と欧陽清は状況を見て目を合わせ、一丁の拳銃を交互に使いながら、弾丸が尽きる前に互いを掩護しつつ個室へと退避した。

この個室は設計当初から防音効果を重視して通常の壁よりも分厚く作られていたため、外からの猛烈な銃撃を一時的に防ぐことは十分可能だった。

三人の女性たちはようやく一息つくことができたが、韓氷と欧陽清は弾切れの銃を前に顔を見合わせた。

「どうすればいい?」韓氷は欧陽清に向かって尋ねた。

今の彼女は、すでに欧陽清を指揮者として見なしている節があった。

通常なら、警察官である自分こそが、民間人の林詩詩と欧陽清を指揮すべき立場のはずだ。しかし今日、欧陽清が見せた実力と緊急時の判断...