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1210話

「何が楓のお兄さんだよ、俺は林小涛だ!」林小涛は訂正した。

羅修蘭はまた一瞬固まり、自分を抱いているのはたかだか二十歳そこそこの若者だと気づき、人違いだったことを悟った。だが、この若者はあの時の薄情な男にそっくりではないか。

林小涛は羅修蘭を抱えたまま、静かに地面に降り立ち、言った。「宮主、少し休んでください。奴らは俺が相手します!」

そう言うと、林小涛はすぐに龍魂の指輪から屠魔の宝剣を取り出した!

刹那、眩いばかりの光が爆発的に放たれた。

屠魔の宝剣は月光の下で人を寄せ付けぬ冷気を放ちながら輝いていた。

一剣を手にすれば、天下は我がもの!

「林小涛!」道士の干から...