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1174話

「宝剑は貴重だが、命はより貴重だ!」

張道旭と巫通地は顔を見合わせ、しばらくして巫通地がようやく口を開いた。「張道長、貴方の無上観にはまだこの将棋に挑戦する志願者はいないのか?」

「もういない。巫長老の棋の腕前が深遠であると聞き及んでいる。どうか巫長老ご自身が出馬して、この残局を破ってみせてはくれないか。我々に高手の技をぜひ見せていただきたい」張道旭の棋の腕前は黄子虚よりわずかに上回る程度に過ぎず、自ら危険を冒す気はなかった。

「では、試してみよう」巫通地は以前、鬼谷山でこの棋局の解法を研究していたので、この局面を破る自信があった。

だが、万一に備えて、巫通地は自ら石門の前に立...