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652話

程雪瑶は凌浩然の執拗な追い求めにすでに辟易していた。ただ、凌家の権勢があまりにも強大なため、これまで我慢を重ねて表立って嫌悪を示さなかっただけだ。

だが彼は絶世の秘薬の処方を手に入れたと言って彼女を誘い出したくせに、今に至るまでその処方箋を見せる様子もなく、先に値段の話をしようとする。

値段の話だけならまだしも、彼が自分の側に寄ってきたのは一体どういう意図だろうか?

程雪瑶は凌浩然に不純な動機があるのではないかと薄々感じ、テーブルの上のフォークを手に取った。

彼女は自分に危害を加えようとする者に対して、必要な防御策を講じるつもりだった。

程雪瑶の意図は単純明快で、凌浩然もそれを察した...