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609話

秦越が「もう一杯飲もう」と提案すると、丘胡子は嬉しそうに立ち上がって同意した。

秦越は満四斤も誘おうとしたが、満四斤はすぐに断った。「俺はここで家と門を守って、兄貴のために見張っとくよ」と言った。

その言葉を聞いて、秦越は胸が熱くなった。こんな風に言ってくれる満四斤を見て、さっきまで考えていたことは余計な心配だったのかもしれない。こんな良い兄弟が、どうして外敵に対する盾として利用されるだろうか。

秦越は満四斤の肩を叩き、感心したように微笑んで、先に門房を出た。段天と丘胡子もすぐに後に続いた。

一行は再び食堂に戻ると、まだ七、八人がそこにいた。

秦越が戻ってきたのを見て、何人かは手の酒...