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585話

「義道門の宝印が見つからないことは、すぐにでも解決しなければならない問題だ。

今、宗堂内に漂う重苦しく殺気立った雰囲気は、もはや息苦しいほどだ。これ以上時間を無駄にして、もし宝印が本当に消えてしまったら、命に関わる事態になるだろう。」

義道門に来てオウヤンと会った後、秦越は彼女が受けた傷害に心を痛めた。その時すでに、義道門で何かをやり遂げようと決意していたのだ。

秦越は、自分がここに残って仕事をすると主張するのは、単にオウヤン暁月を助けるためだけではなく、自分自身を助けるためでもあると考えていた。

今や彼には退路がない。ここで義道門という場を借りて、実績を上げてこそ、江湖で足場を固めるこ...