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555話

程雪瑶は尤可児の自信を揺るがすような言葉を口にした。

「主導権を握ったからって、すべてを手に入れられると思ってるの?」

その言葉は重みを持って響いた。この世界で多くの人々が必死に努力し、先に進むための主導権を掴もうとしている。だが本当に成功し、その成果を手にして、最後までそれを享受できる人間がどれほどいるだろうか。

彼女は大胆にも程雪瑶に認めた。秦越と関係を持ったこと、しかも自分が主導権を握っていたことを。そうすれば程雪瑶の詰問に対する自信を削げると思ったのに、今や程雪瑶の反問によって、逆に自分の自信が揺らいでいる。

なぜだろう?

今回、彼女は心を準備して大好きなお兄さんに会いに来た...