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489話

商海を半生漂ってきた程家の老爺、彼が見てこなかったことなどあるだろうか?そんな彼の口から「事を大きくした」と出るとは、どれほどの大事であれば彼にとって大事と感じさせるのだろうか?

老爺のこの切り出し方を聞いて、秦越は瞬時に理解した。程雪瑶が先回りして彼の退路を断ったのだ。

程雪瑶は彼をどれほど憎んでいるのか、こんな口にするのも憚られる事を老爺に話したとは?

秦越は思わず唾を飲み込んだ。姐さんは本当に事を決定的にするつもりなんだ。彼女はきっとこの一手を予測していた。彼が老爺を頼りに来ることを見越して、早々に老爺に電話をかけておいたのだ。そして彼が老爺を訪ねるのを待ち、老爺に彼を窮地に追い込...