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459話

殺し屋界の截杀六君子(せっさつろくくんし)、なかなか名の通った集団に聞こえる。しかし、元々医者の道を歩もうとしていた秦越(しんえつ)にとって、そんな名前は耳にしたこともなかった。

誰が進んで殺し屋と関わりたいと思うだろうか?

殺し屋と親しくなろうと必死になる者がいるとすれば、その道に入りたいか、他人の命を買うために金を払いたいかのどちらかだ。殺し屋と否応なく関わることになる者といえば、追われる立場の人間だけだろう。

秦越のような場合は、巻き込まれて暗殺対象となり、さらに無理やり関係を持たされている。しかも関係を持ったところで死ぬだけの結末だ。

このようにずっと訳も分からず狙われ続けるの...