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383話

権力者の側で手を伸ばすことは、火中の栗を拾うようなものだ。

秦越は萧将軍の目の前で、林蓉を異動させてほしいという要求を出した。萧将軍が彼の要求に疑念を示した時、秦越はようやく自分の軽率さを少し後悔し始めた。

秦越は自分が何を望んでいるかは分かっていたが、ホルモンの分泌が彼の無謀さを増幅させていることには気づいていなかった。

この要求が萧将軍の底線に触れたかもしれないと気づき、どうやって言葉を引っ込めようかと考えていた時、萧将軍の表情はすでに徐々に和らいでいた。

「小僧、お前がどんな人間か、俺にはよく分からん。だが、お前も一人の男だということは分かる」

秦越は少し驚いた。その言葉の意味...