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370話

秦越は太極平衡の純元明陽決を唱え始めると、体内の真気がたちまち風雲のごとく湧き上がり、まるで滔々と流れる大河のように途切れることなく続いた。

真気を使うたびに、秦越はあの煙管の恩恵を心の中で思い返していた。

もしあの人が生涯をかけて修練した真気を自分に伝えてくれなかったら、彼の修練の道もこれほどまでに順調には進まなかっただろう。

錦段位中階から一気に玄段位へと飛躍し、しかも直接中階水準まで跳ね上がるという飛躍は、一般の修練者では到底達成できないものだった。

今の秦越の功力なら、彼を高手と呼んでも少しも大げさではない。もし彼が玄段位の水準に達していなかったら、蕭将軍に潜魄通魂術を施すなど...