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344話

秦越は荘錦の言葉から、これ以上何を聞いても無駄だと悟った。荘錦は絶対に何も教えてくれないだろう。

訓練中の部隊というものは、常に行動が不定だ。彼らがどうして外部の人間に行動方向を教えるだろうか?

もし彼らの上官が難病を患っていなければ、彼らが地元に来て秦越を探すこともなかっただろう。そうなれば、秦越はこのような光景を一生見ることもなかったはずだ。この軍営に足を踏み入れられたのは、前世で高い線香を焚いたからこそ与えられた機会かもしれない。

秦越はそれ以上何も尋ねなかった。聞いても無駄なら、相手を困らせる質問をする必要もない。どうせ見せるべきものはいずれ見せられるだろう。彼らの言う司令官も、...