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342話

鳥も入らず、兎も寄り付かないような場所にやってきた。短時間のうちに三度も取り調べを受けた。

しかも、一度ごとに厳しさを増していく。今回は車から降りた後、全身検査を受け、さらに秦越が診療に使う銀針まで預けなければならない。これは警戒しすぎではないだろうか?

平和な世の中、良き時代に、ニュースでは常に平和の道を歩んでいると報じられている。なのにどうして、この山腹の軍営ではこんなに厳しい検査を受けなければならないのか?まるで大敵が迫っているかのように、妙に緊張した雰囲気だ。

庄錦は数人の哨兵を連れて車のそばにやってきた。「秦医師、この銀針の用途を説明していただけますか?」

庄錦がこう尋ねたの...