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274話

吴秘書の選別した患者の中で、三番目は確かに年配の老人だった。

しかし彼は登録手続きを済ませるとすぐに立ち去ってしまった。秦越はその時、何か違和感を覚えたものの、忙しさに追われてじっくり確認することができなかった。

昼過ぎになって、誰かが三番の登録手帳を持って来て入院手続きをしたいと言ってきたが、あの老人の姿はなく、一体どういう状況なのだろうか？

患者の入院手続きはすでに終了しており、秦越は段涯に対して、この施設を訪れる見知らぬ人々に必要な質問をするよう伝えていた。問題が彼のところに来るとは思えないのだが...

「段涯、なぜ彼らと口論になったんだ？」秦越が尋ねた。

段涯は秦越を見て一瞬...