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192話

百草堂薬品工場の倉庫出荷記録から袁猛がその医薬品の出荷担当者だったことを突き止めた秦越は、この手がかりを追っていけば、必ず薬品に細工をした黒幕を突き止められると確信していた。

その人物さえ見つければ、薬品が有毒であることを世間に知らしめ、百草堂はこの汚名を着せられずに済むはずだった。

厳冬は秦越たちを薬品工場の資料室へ案内し、袁猛に関するあらゆる情報資料を取り出した。彼は地元の住民で、薬品工場で働き始めてからまだ2年しか経っていないことがわかった。

資料にある年度評価によると、この人物は常に真面目で誠実に仕事をこなし、不注意で適当な人間ではなかった。今回、薬品の配送過程で、薬品が紛失し、...