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167話

袁虎は完全に見方を変えた。この世界に対する印象さえも変わってしまったのだ。

彼は長年花の園を渡り歩いてきたが、こんなに艶やかな光景は見たことがなかった。

彼は体内の毒火を必死に抑えていた。うっかり自分が貯めていたものを全て、あの酸っぱい快感の想像の中に投げ込んでしまい、骨気のないぐにゃぐにゃの泥になってしまわないように。

秦越もまた目の前の白い肌に惑わされていた。手から伝わる感触が彼を導き、さらに先へと探索したいという欲望を駆り立てた。

そして貴婦人が望んでいたのは、まさにこの効果だった。彼女は自分が何を得たいのか、どんな手段で相手を征服すべきかを知っていた。

彼女は相手の全細胞を刺...