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965話

妻が必死に抑えようとしていたが、その急促な甘美な息遣いと時折漏れる吐息は隠しようがなかった。

見知らぬ男は妻の舌の表面から奥まで十分に弄んだ後、まるで別の生き物のように舌を巻き上げ、再び差し入れてきた。それはまるで小さな虫が木の枝を這うかのようだった。彼は妻と唾液を交換し続けた。

その一つ一つの恥知らずな動きが、確かに妻の口腔内の性感帯を次々と刺激し、その感覚は弱まる気配すらなかった。

妻の口腔はこの時、言葉にできないような欲望の炎に点火され、まるで全身の性感帯が舌に集中したかのようだった。

そしてこの時、見知らぬ男の左手が胸元へと滑り上がり、すでに張って痛みを覚える大きな丸みを手のひらで握っ...