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410話

「妻よ、君の懸念はよく分かっている。俺がどんな男か、もう十分に分かってるだろう?俺たちの絆は、何があっても壊れないと思うんだ。

もし君が他の男に心惹かれるようなことがあれば、それこそが一番危険なことだがね。

実際、性の喜びと素晴らしい時間を心から楽しめる期間なんて、そう長くはないんだ。もう三十を過ぎた俺たち、若かった頃、初めて出会った時のことを覚えているか?

今思えば昨日のことのようだよ。時間は年々あっという間に過ぎていく。俺が怖いのは、このまま伝統的で保守的な状態を続けていくことなんだ。

いつか俺たちが年老いて、白髪だらけで何もできなくなったとき、若かった頃の話をして、一度も思い切り狂ったこ...