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38話

彼はすでにこの結婚生活を諦めていた。時期が来れば妻と離婚し、それぞれの人生を歩むだけだった。

黎安の出現は間違いなく彼のモノクロの日常に一筋の色彩をもたらした。最初は単なる退屈しのぎの戯れだと思っていた。

結局は若い男女のことだ。体を重ねるのも自然なことで、確かに義理の妹と義理の兄という少々微妙な関係ではあるが、厳密に言えば二人の間には何の血縁関係もない。

彼と黎麗翔はいずれ別れるのだから、そう自分に言い聞かせた後、彼から義理の妹に手を伸ばした。最後まで抵抗すると思っていたのに、まさか彼女がこれほど積極的に応じるとは思わなかった。

家での数回は妻に聞かれるのを恐れ、満足のいくものではな...