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1260話

ベッドの上に緩く置かれていた妻の指が、この瞬間、無意識に軽く曲がってから元に戻った。まるで妻はすでに、ポンポンがこうしてこっそり起き上がったのはトイレに行くためではないことを予感していたかのようだ。

ポンポンは小さな鼻息を漏らし、すでに妻の魅惑的な唇に口づけていた。

彼の口づけは非常に優しく、その表情は嬉しそうで甘美そのものだった。

ポンポンの唇が妻の小さな口に触れた瞬間、微かに持ち上がっていた妻の指が、ぐっとシーツを掴んだ。

映像を見ている私には、妻がシーツを強く握り締めるその小さな動きがはっきりと見えた。

自分の思い通りになると感じているポンポンは、この微細な動きに気づいていなかった。

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