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1216話

「私の妻は記録ノートを鵬鵬に渡して片付けさせた後、笑みを浮かべていた。その艶やかな赤い唇が微笑むときに少し上向きになる様子が、なんて色気があるのだろう。

「僕の口はいつも甘いんですよ」鵬鵬は記録ノートを持って角の机に置こうと振り返りながら、何気なく妻に一言返した。

すると妻はその言葉を聞いて、ふと一瞬固まり、何かを思い出したかのように頬が少し赤くなった。

鵬鵬が宿題を置いて戻ってきたとき、妻はまだベッドに座ったままぼんやりと考え事をしていた。

「お姉さん、何を考えてるんですか?まだぼーっとしてますね」鵬鵬は妻の様子を見て声をかけた。

「え?ううん、何でもないわ。ちょっと会社のことを考...