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1213話

妻は狼狽えた様子で寝室に戻り、ぴたりと扉を閉めた。その閉まる音と同時に、もう一つの音が聞こえてきた。

次の瞬間、トイレのドアも鵬鵬によって開かれたのだ。

これは私が廊下の角度から監視カメラで見ていた光景だ。鵬鵬は泥棒のように頭だけを出して、外の様子を窺っていた。

妻の姿が見当たらないことを確認すると、彼も素早くトイレから出てきた。

その後、まるで何かに追われるかのように、鵬鵬は自分の部屋へと急いで駆け込んでいった。

この光景を目にした私の心の中で、好奇心が抑えきれないほど膨れ上がった。この時、鵬鵬と妻はまるでお互いを避けようとしているようだった。

しかも、顔を赤らめ、全身の力が抜け...