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57話

「嫂子?強兄?」

虎子が言い終わると、嫂子の頬はまるで赤いリンゴのように染まった。

虎子は自分が言い間違えたことに気づいたようで、すぐに脇へ下がり、それ以上何も言わなくなった。

この食事は、とても温かい気持ちで味わった。薔薇会所ではこんなもてなしは味わえない。

食事が終わったとき、嫂子と都会へ行くことについて話し合おうと思った。

嫂子が都会に行きたがらない理由はわからないが、彼女のこれからの生活のために、連れて行かなければならない。

虎子が外で見張っている間、私は古いソファに座り、台所で働く嫂子を見つめていた。

私は嫂子を薔薇会所に連れて行きたい、というより都会で発展してほしいと思っていた...