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176話

満身の傷痕こそが、彼の栄光!

「豹、ゆっくり休んでくれ!これからはただ傷を癒すことだけを考えればいい!」老狐が興奮した様子で言った。

「強兄貴はもう全部手配してくれたから、安心していいんだ!」虎子は諦めたように言った。

「強兄貴、俺はあそこである人を見かけたんだ!」

豹はしばらく躊躇してから、突然切り出した。

私たち全員が好奇心に駆られて豹を見つめた。一体誰に会ったというのか、豹をここまで躊躇わせるとは。

私も不思議に思い、豹を見つめていた。

「誰なんだ?」私は率直に尋ねた。

「強兄貴、曾お嬢さんだ!」豹はためらいなく言った。

曾柔?

ありえない!

もしかして曾雪か?

私は眉を...