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119話

「何だって?一体何が起きたんだ?」私は眉をしかめ、テーブルを叩いて急いで立ち上がった。

「強兄貴、病院の診断結果では、血液から禁止薬物が検出されたんだ。ドラッグの過剰摂取で倒れたってことさ」老狐が歯を食いしばって言った。

軍人として、麻薬に対しては百パーセント嫌悪感を抱いている。

「なんだと!」

私は完全に頭が真っ白になった。つまり薔薇会所の中で麻薬が密かに流通しているということだ。これは尋常なことではない。

ダンスホールに「エクスタシー」のような薬物が存在することは誰もが知っていることだが、薔薇会所では明確に禁止されているはずだ。

「老狐、調査しろ!」

「自分で持ち込んだのか、...