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112話

「多くの悪を為せば、必ず自滅する。彼らが蒔いた因果は、自ら刈り取ることになるだろう」と、私はあえて詳しくは言わなかった。

葉芷が目を開き、下から私を見上げた。

この女、葉芷はただ者ではない。一人でここまでの地位を築き上げたのだから、並の人間ではありえない。

「強ちゃん、薔薇会所でしっかり働けばいい。思い切ってやりなさい。何かあったら私が処理するから」葉芷のこの言葉に、私は再び衝撃を受けた。

どうやら葉芷は私のやり方を認めてくれたようだ。

だが今の私が気にかけているのは、義姉のことだけだ。

「分かりました、葉子姉さん」私は頷いて答えた。

「はぁ...あなたが何を考えているか分かるわ。で...