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43話

小助手はその様子を見て、驚きのあまり体が揺れ、もう少しでお尻から地面に座り込むところだった!玄明と会った日から、目の前のこの男は常に冷静沈着な態度を貫いていたのに、こんなに激しく物を奪い取って投げつけるような取り乱した姿は見たことがなかった……元々あまり上手く話せない口は、当然のようにさらに言葉を詰まらせた……「先生……お、怒らないでください!す、すぐ捨てます!今すぐ捨てに行きます!」

「ダメだ!」谷涵は自分でもどこからその力が湧いてきたのか分からなかった。弱り切って手足も思うように動かせないはずの自己が、ベッドから転がり落ちて助手が屈んで箱を取ろうとする手を押しのけるほどの力を持っていたな...