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997話

「葉天明は大きなナツメを一握り取り出し、楊桃姉さんの手に置いた。

楊桃は少し戸惑ったような表情を見せた。「もうこんなに早く帰れって言うの？」

「そんなわけないでしょ。できればずっといてほしいくらいだよ」

楊桃は一つのナツメを口に入れた。とても実が詰まっていて、口に含むと甘い。この数日間の彼女の人生のように。

「楊桃姉さん、足でも洗ってあげようか？こんなに長い山道を歩いてきたんだから、さぞ疲れただろう」葉天明はふと思いついて、興奮気味に言った。

楊桃は眉をひそめ、葉天明の目をじっと見つめると、すぐに何かを悟ったように、艶っぽく責めるように言った。「あなた...足を洗ってくれるんじゃなくて、この機...