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745話

「そうだ、薬を入れたお茶か汁物を飲ませれば、あの女は思いのままになるんだ」

今日は陳小虎がいない。屋敷には半死半生の老人が一人きりだ。こんな好機は二度とない。あの女を我が物にして、その新鮮な肉体を味わった後、さっさと立ち去ればいい。奴らが自分を見つけ出せるものか。見つかったところで、否認すれば済む話だ。

考えるほどに冯老六の胸は高鳴った。彼はポケットから小瓶を取り出し、蓋を開けて薬を出そうとした。粉末にするための道具を探すつもりだった。

だが、薬を出してみると、たった一粒しか出てこない。もう一度瓶を傾けても、中は空っぽだった。

眉をひそめ、彼は首を傾げた。

はっきり覚えている。前回使った時...