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708話

陳小虎はそっとドアを閉め、真っすぐに村の入り口へ向かった。

張春蘭はちょうどトウモロコシ畑にいて、陳小虎が家から出て村の外へ向かうのを見ると、胸がときめき、鼓動が早くなった。彼女は足早にトウモロコシ畑から抜け出し、陳小虎の家の門へと向かった。

しかし、半分ほど歩いたところで、突然足を止めた。いけない、陳小虎は家を出たけれど、小豪がまだ家にいる。このまま庭に入れば、自分の正体がバレてしまう。

小豪は老人の側近警備員なのだ。このような形で入れば、小豪に疑われてしまう可能性が高い。

だめだ、今はチャンスではない。もう少し待たなければ。

そう思うと、張春蘭は急いでトウモロコシ畑に戻り、身を隠...