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663話

張春蘭のその言葉を聞いて、黄秀穎はハッと胸が締め付けられた。どうやらこの嫁は義父のことをあまり気にかけていないようだ。むしろ早く死んでくれればいいと思っているのではないか?

これに黄秀穎は即座にチャンスを見出し、心の中でひとつの考えが浮かび上がった。

自分がこうして苦労して老人に近づくのは難しい。だが、もし息子の嫁の手を借りて老人を始末できれば、ずっと簡単ではないか?

結局のところ、彼女なら病室に入るのも容易だし、誰も彼女を疑ったり警戒したりしないだろう。

そう思うと、黄秀穎はこっそりと張春蘭の後をつけ、エレベーターの方向へ歩いていった。

実は、黄秀穎が張春蘭の手を借りて老人を殺そう...