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661話

「陳小虎は病室にこれ以上留まる勇気がなかったので、急いで小豪にそう告げた。

先ほど、張春蘭のあの表情を見て、小豪も一瞬気まずさを感じたが、彼女はやはりおじいさんの嫁だし、小豪も何も言えなかった。しかし彼は賢い人間で、陳小虎の意図を理解し、うなずいて言った。「わかりました、小虎兄さん。お気をつけて。あ、そうだ。このケースをここに置いておかないで、あっちの部屋に持って行ったほうがいいですよ」

小豪は張春蘭の前でそのケースに現金が入っていることを言うのを避けた。余計な質問をされるのを防ぐためだ。しかし、張春蘭の関心はそのケースにはなく、ずっと陳小虎を見つめ、時々目で陳小虎の股間あたりをチラチラと見...