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570話

「首長、何かあったら明日考えましょう。もう夜中ですよ、休まないと」小豪は老人の休息のことで頭を悩ませ、心が締め付けられる思いだった。しかし、この数日間、老人は少しも忠告を聞き入れず、いつも一人で部屋に座り、物思いに沈んだ眼差しで何かを考えていた。尋ねても老人は何も語らず、ただ「眠くない、寝たくない」と返すだけだった。

老人のこの様子は、あのディスクを見てからのことだった。陳小虎がホテルで侯典銀と会い、さらにある女性と見るに堪えない場面を演じていたことを知ってから、ずっと胸の内に燃える怒りを抱えていたのだ。

陳小虎は彼の実の孫だ。外でそんな乱れた行為をさせておくわけにはいかない。そうなれば李...