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56話

「くそ、くそ……」

杨妮は急いで許晴の手を掴んだ。「小妈、そんなに掻かないで、化膿しちゃうよ」

だが、杨妮がそう言った途端、許晴の脳裏に真っ先に浮かんだのは陳小虎の姿だった。胡老六に辱められたことで、何故か小虎に申し訳ない気持ちになっていた。

「うわぁっ……」

許晴は大きな声で泣き出し、杨妮にしがみついた。

「小妈、泣かないで」杨妮は手を伸ばし、彼女の背中を優しく叩いて慰めた。

ドン!

陳小虎が扉を蹴り開けて入ってきた。裸の二人の女性が抱き合う姿、胸の二対の豊かな白い双丘が密着している光景に、彼はその場で固まってしまった。

都会では女同士の関係が流行っているとは聞いていたが、まさか小妈と杨妮も...