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509話

考えていると、中年男性はさらに尋ねた。「あんたの村に『飛び脚』ってあだ名の李玉徳っていないかい？」

この言葉が出た途端、李玉徳の顔色が一変した。怒りに満ちた表情になる。

「このバカ者！礼儀知らずめ！わしはもうこんな歳なんだぞ、あだ名で呼びやがって。その足をへし折ってやるわ！」と罵りながら、李玉徳は壁際にあった天秤棒を掴むと、中年男性の足を打ちつけようとした。

中年男性は恐怖で青ざめ、慌てて踵を返して逃げ出した。

村の入り口まで一気に走り、やっと立ち止まると、大きく息を切らしながらも、心中は苦々しさでいっぱいだった。

こんなに苦労して、結局こんなことになるとは。全て趙二黑のせいだ。きっ...