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477話

本来、今回の大河村行きには、お爺さんは孫娘の小嬌も連れて行くつもりだったのだが、どういうわけか、彼女はここ数日、大河村の話が出ると気分が優れず、お爺さんは最終的に小豪だけを連れて行くことにしたのだった。

四十年以上も訪れていなかったこの地は、すべてがすっかり様変わりしていた。

しかし、お爺さんはまだ懐かしさに胸を膨らませ、まるであのリンゴ飴が好きだった女性が村の入り口の大きな木の下で自分を待っているかのように思えた。

彼女はつま先立ちし、首を長くして、約束をした男を待ち続けている。

だが、一度去ったきり音信不通となり、彼女の心はさぞ傷つき、苦しんだことだろう。

もちろん、最後には恨み...