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411話

これは韓清磊を焦りで落ち着かなくさせた。最後にはトイレまで探し回ったが、あの手紙の影すら見つからなかった。

おかしいじゃないか、あの手紙がどうして見当たらないんだ?

しかし、彼が知るはずもなかったが、その手紙はすでに黄秀穎に拾われていたのだ。

こんな小さなことすら上手くできないなんて、これからいったい何ができるというんだ? 考えれば考えるほど、韓清磊は腹立たしくなった。

ダメだ、このことは絶対に義兄さんにも姉さんにも知られてはいけない。そうでなければ、きっと二人は俺が大役を任せられないと思うだろう!

そう思い至り、韓清磊は自分で考えを思いついた。紙とペンを探し出し、「偽の手紙」を書い...