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302話

「ふふ、こういうことにはいつも誰よりも血走ってるな。わかったよ、今すぐその若い子のところに案内してやるよ」

朱玉坤は立ち上がり、黄守涛を連れて部屋を出た。別の部屋の前で足を止めると、にやりと笑って言った。「その若い子はこの部屋にいるよ。黄局長、自分で入ってみたまえ」

黄守涛は目を輝かせ、すでに我慢の限界だった。笑いながらドアを開け、中に入っていった。

朱玉坤は入り口に立ったまま、口元を歪め、不気味な笑みを浮かべると、先ほどの部屋に戻った。

彼は携帯を取り出して電話をかけた。しばらくすると、若い男が入ってきた。

「座りなさい」朱玉坤は若い男に隣の椅子を指さして言った。「今日君が連れてき...