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1902話

十数分ほど歩いたところで、前方の通路がやや広くなっていた。二人が目を凝らすと、そこは比較的大きな洞窟で、周囲からはさらに二本の、どこへ通じているのかわからない隧道が伸びていた。

二人が体を少し伸ばしたその時、前方の漆黒の岩壁に突如として無数の暗赤色の小さな目が灯った。びっしりと壁一面に広がるそれらを見て、二人は大いに驚愕した。何か恐ろしい怪物か、あるいは待ち伏せにでも遭ったのではないかと思い、緊張のあまり、二人は無言のうちに背中合わせになり、防御の態勢を取った。

おそらく緊迫した空気のせいだろう、誰かの足が石ころを蹴飛ばし、「ポン」という音が静寂の洞窟に雷のように響き渡った。すると、それま...