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1866話

「二つの大家族に関わる事だ。葉天明は確かな証拠もなく憶測で動けば、処理を誤れば両家から矢面に立たされる。風当たりの強い立場で行動すれば、不利になるだけだ。そんな愚かではない」

「凌鑫か?意外だな。どんな腹積もりか、見せてもらおうじゃないか」葉天明の心に一つの策が浮かんだ。

今回の蠱毒は以前のものとさほど変わらないが、視床下部に直接植え付けられているため、処置するには前回より厄介だった。

幸い依琳の体内の蠱毒は早期発見されたため、症状はまだ初期段階にある。葉天明は毎回少しずつ治療していた。彼には考えがあった。

完全に治療してしまえば手掛かりが途絶えてしまう。凌鑫は思惑通りにならなければ、...