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1776話

それで今や二慶子は困龍村でも一目置かれる存在となっていた。

葉天明は養豚場を一周し、困龍村の村民たちが皆一生懸命働いている様子を見た。彼を見かけるなり、次々と敬意を表して挨拶してくる。この仕事は遊んで暮らしているようなものだ。葉天明が彼らを養ってくれていることを皆知っているので、彼を財神様のように扱っていた。

財神様は心の中で大切に祀るものだ。

「しっかり働いてくれ。この養豚場がうまく続いていけば、三年もしないうちに、みんな立派な瓦葺きの家を建てて、新しい嫁さんをもらえるようになるぞ」葉天明は村民たちを励ました。

「ありがとうございます、葉村長!」

村の年配者たちは労働能力こそ低かった...