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1775話

杜玉芬は池欢の荷物整理を手伝い、二人は荷物を運搬用の三輪車に乗せて紅梅おばさんの家へと届けた。

紅梅おばさんは庭で日向ぼっこをしていたが、葉天明が車を押して来るのを見ると、笑顔で迎え入れた。

池欢の可愛らしい顔には少し不機嫌な様子が浮かんでいたが、紅梅おばさんは親しげに彼女の腕を取って家の中へと導いた。

「池欢、あなたが今は少し酸っぱいものが好きだって知ってるのよ。これは山から摘んできてもらった酸棗(サンザシ)。酸っぱくて甘くて、今のあなたの口に合うわ。食欲も増すし、美容にもいいって言われてるのよ」紅梅おばさんはまったく遠慮する様子もなく、むしろ池欢の方が居心地悪そうにしていた。

池欢...