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1593話

次々と熱い波が溢れ出る。

その時、上の石橋から窸窸窣窣(しんしんそうそう)と足音が聞こえてきた。

「あれ?今、何か音が聞こえなかった?」

「ううん、何も聞こえないよ。何が聞こえたの?」

「人の息遣いと呻き声みたいなのが聞こえた気がしたんだ!」

「絶対に聞き間違いだよ。こんなところに人がいるわけないじゃん」

「そうかもね。この辺りに幽霊が出るって噂だし、早く行こうよ!」

…………

葉天明と沈素琴は橋の下に身を潜め、一切動かずにいた。熱い液体が彼女の口元から流れ出ていた。

葉天明は荒い息を繰り返し吐きながら、沈素琴は彼の下から出た液体を器用に舐め取っていた。その恍惚とした表情に、彼はさらに狂おしく...