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1388話

葉天明は彼の体から漂う強烈なタバコの臭いを嗅ぎ、吐き気を催した。

彼はタバコの匂い自体は嫌いではなかったが、塗鎮長の体から漂うタバコとコロンの香水が混ざった匂いが特に不快だった。

「塗鎮長、私たちの村は道路整備とインフラ建設が必要なんです。何とか手を回していただいて、補助金の申請をしていただけませんか?確か貧困村は年に一度、五万から十万ほどの補助金を申請できるはずですよね?」葉天明はこの機会を逃さなかった。

彼が今回鎮に来たのは、池歓の戸籍の件と、この補助金のためだった。

エビの養殖で確かにまとまった金は稼いだが、道路整備と学校建設となると、必要な資金は膨大だ。もし補助金を獲得できれば、少...