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1385話

葉天明は心が沈んだ。彼はずっと孫梁棟が正当な手段で差額を稼いでいると思っていた。

まさか彼が口先だけで人を騙し取る詐欺師だったとは。

彼が孫梁棟に対して最後まで抱いていたわずかな罪悪感も、今や跡形もなく消え去った。

「実はね、本当なら夫の悪口なんて言うべきじゃないんだけど、私は彼と同じ穴の狢になりたくなかったの。だから彼が稼いだお金の大部分を、騙された人たちに返してたのよ。おかしいことに、この馬鹿は山の幸を扱う商売の評判がどんどん良くなって、自分の手柄だと思ってるのよ!実際はみんな私の顔を立ててくれてるだけなのに!」紅梅おばさんは説明した。

葉天明はほっと息をついた。もしそれが本当なら、自...